「音楽の不思議な力」
早咲きの河津桜・一輪咲いていました🌸
新年あけましておめでとうございます。
旧年中は大変お世話になりました。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
ピアノ教室MAREは3月に2つのイベントがあります。(パチパチ)
ひとつ目はお子様中心のピアノ発表会。
昨年度までは人数も少なめだったのでこぢんまりとかわいらしいプチコンサートと銘打って
のんびりした演奏会を開いていました。
今年は少し人数が増えましたが、基本的に趣旨は変わりません。
選曲は生徒さんと私で相談して決めます。
演奏は、そこまで一生懸命に練習し積み上げたものを聴いていただく場なので
特に手が届きそうもない難しい曲を、長い時間をかけて苦しみながら準備するようなことはしません。
気負いなく自分の演奏を人に聴いてもらう、人の演奏も聴いてみて
「次はこの曲も弾いてみたいな。」なんて思えると励みになりますよね。
私自身の子どもの頃の発表会の思い出は、出演の記念品と帰りのレストランばかり。
とても楽しい1日だったという明るい思い出です。
教室の生徒さんたちにも、楽しい1日として記憶してほしいと願っています。
ふたつ目のイベントは大人のための弾き合い会です。
真剣度マックスのアマチュアピアニストが増えたので
お勉強の場として、また人前での演奏の場を提供する意味で企画しました。
知りたい欲、上手になりたい欲が強めの皆さんです。
子どもの発表会と同じく、人の演奏は刺激になりますし、初めて聴く曲が演奏される可能性もあります。
また、私自身のためにも皆さんがどのようにピアノに取り組んでいらっしゃるのかを知るよい機会になりそうです。
こちらのお勉強会は定期的に開催していこうと考えています。
メサイアのチェンバロ譜・有名な「ハレルヤ」
【人前で演奏すること・演奏するときに生まれる力】
近頃では私自身が人前で演奏する機会が少なくなりましたが、細々ながら続けています。
子育てが終わり、これからもっと活動していけるだろうと考えていましたが
そのまま介護へスイッチしてしまいました。
娘たちと札幌へ引っ越す直前まで、演奏会のたびに母に泊まりで娘たちの面倒を見てもらっていました。
母がこちらへ来てくれていた間、父は家でひとりだったわけで
2人がいなければ私は演奏活動を続けられませんでした。
今、仕事の合間を縫いながら、娘に手伝ってもらいながら
なんとかやりくりして2人の介護を続けていますが
やってもらったことの恩返しとはいえキツいなあと弱音を吐くことも多々あります。
これまでは、演奏する時は何よりもうれしいとか楽しいとか主観的でした。
もちろん会場の聴衆と場を分かち合っている喜びも含まれています。
コンサート時はよい意味で興奮していて、うわー、生きている!と実感を得ることが多いです。
昨年暮れの恒例のメサイアでは、いつもと少し違う感覚でした。
リハーサルの時に「恒例」が「惰性」に感じられ
限られた時間を大切にできているだろうかと思ってしまったのでした。
両親の時間が少なくなって来たことに比例して、自分の時間も確実に減っていると思うのですが
その残り時間を真剣に音楽と向き合えているだろうか
いつも通りでOKにしてしまっていないかと焦りを感じました。
多くの生徒さんとよろこびを持って分かち合っているはずの音楽なのに
忙しさにかまけ中途半端な勉強になっていることに気づきました。
本当に自分のための勉強時間をとっていないのです。怖い・・・。
このような恐ろしいリハーサルの数日後の本番では、さらに別の感情に包まれました。
音楽に惰性で向き合った私を、音楽が包んでくれたというか、導いてくれたというか
(かなり都合がよいとも言えますが)不思議な本番でした。
子どもの頃から今までの、音楽との50年以上の日々を思い出し
この場で生かされていることに感謝した1日でした。
私にとってはこれまでにない厳しく難しい日々の中で迎えた本番で
音楽によって
「お前さんそれでいいの?」と気づかされ
「チカラが足りないのはいつものこと。いつも通り手伝ってあげるよ。」と
サポートしてもらい、音楽に生かされていることに感謝しつつ2024年が暮れました。
こんな私ですが、切磋琢磨を忘れず、上達していく生徒さんを全面的に応援しながら
2025年も楽しい音でいっぱいの一年にしていきます!
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
皆さまにとって笑顔いっぱい、音がいっぱいの1年となりますように。